最近の特殊詐欺事件の手口(2021年4月~5月)

2021年9月24日

特殊詐欺では通常以下のような役割分担があります。

  • 「掛け子」…被害者宅に詐欺の電話を掛ける役
  • 「受け子」…被害者宅に訪問して現金やキャッシュカードを受け取る役
  • 「出し子」…ATMで現金を引き出す役

「掛け子」と「受け子」にはさまざまなバリエーションがあり、最初にSMSやメールから掛け子役に電話させる手口や受け子を使わずに自分で払わせる手口もあります。

これらの役割分担に加え、必ず「騙しネタ」となるものがあります。

最近報道された特殊詐欺事件のニュースから、どのような手口が見られたかいくつか記載してみました。

詐欺の犯人があなたの家に侵入し現金とニセ札と取り換えた

掛け子警視庁の警察官
受け子地元の警察官
騙しネタ詐欺犯があなたの家に侵入し現金とニセ札と取り換えたので確認させてほしい
詐欺の手口

①警視庁の警察官を名乗る男から電話。

②「詐欺の犯人を逮捕した、犯人の所持していた名簿にあなたの家の住所が載っていた」と言われる。

③別の地元の警察官を名乗る男から電話。

④「犯人はあなたの家に侵入し現金を偽札と取りかえた、偽札かどうか確認させてもらう」と言われる。

⑤警察官を名乗る女性が現れ、現金を渡してしまう。

客観的には荒唐無稽な内容に思えるんですが、とにかくあの手この手が使われています。

この事件の受け子は警察官を名乗る30代くらいの「女」であったとのこと。特殊詐欺グループに女性が加わっているケースも多くなってきました。

しかし被害者の老女性が1000万円以上もの現金を自宅に置いていたことが驚きですが、こういった詐欺の連中は「お年寄りのタンス預金」を狙っていると言われますよね。

「どうせ家の中で眠ってる金なんだからオレたちが使ってやる」と。特殊詐欺の犯人たちはこういう身勝手な思考で罪悪感など全くないのでしょう。

この手口ではそもそも「取り換えるような現金」を自宅に置いていなければ、被害に遭わずに済んだのかもしれません。

「未払い金30万円がある」というメール

掛け子メール+オペレーター
受け子なし(指示して自分で払わせる)
騙しネタ未払金の請求
詐欺の手口

①「未払金がある」とのメールがくる

②被害者がメール記載の連絡先に電話

③オペレーターが銀行でお金を引き出してコンビニで振り込むように指示し、お金を振り込ませる

犯人側からするとおそらく、銀行の人たちは特殊詐欺を警戒しているので振込はコンビニでさせようという意図だったのではないでしょうか。(コンビニでは他に電子マネーを買わせるという手口もあります)

但し、コンビニでも常連客の様子がおかしいと店員が気づいて被害を未然に防げた例もあるので、本当にこういった人たちのおかげで特殊詐欺被害は減っているでしょうね。

孫「会社の金に手を付けた」

掛け子
受け子宅配業者
騙しネタ孫が会社の金を使い込み

「受け子」は集配業者だったとのことで、そちらに向かう人間にお金を預けて欲しいとでも言ったんでしょうか。

銀行に行かせると不審に思われて止められる可能性があるため直接受け取りにいく手口が増えていますが、あの手この手を使ってきますね。

しかし高齢になってくるとやはり「おかしい」と不審に思う能力が落ちているのでしょう。

孫が電話をかけてくる→普通親に連絡するはず

使い込んだ金を補填する金→なぜ外部業者が受け取りに来る? 等

いずれにしても、こういった高齢者からお金を騙し取る特殊詐欺の手法には本当に嫌悪感しかないですね。

「クレジット未払い」のSMS

掛け子SMS+弁護士
受け子宅配業者
騙しネタクレジット未払い請求

まず、携帯のショートメッセージ(SMS)に「クレジットの支払いが確認できていない」と送られてきたと。

そこに記載されていた番号に連絡したら偽の弁護士やら何やらが出てきて550万円も支払わせられてしまったということです。

冷静になれば「指定された住所に宅配便で大金を送る」というのは通常の生活では絶対にありえませんし、この方法では「支払い履歴も残せない」んですよね。

いったいどのようにして払わせるように持っていったのでしょうか。取り立て業者に脅された?

携帯アドレスあった頃は迷惑メール・詐欺メールがバンバン送られてきましたが、格安スマホの普及で携帯アドレスが減ってるので手口もSMSのほうに変わって来ているのかもしれません。

孫「投資収益の税金を払って欲しい」

掛け子
受け子弁護士の使いというスーツ男
騙しネタ孫の投資利益の税金の払い

孫を名乗る男から「投資で儲かったが、税金がかかるので代わりに払ってほしい」と電話がありました。

その後、弁護士の使いで来たというスーツ姿の男が現れ、男性は自宅にあった現金500万円を手渡しました。

すると、再び孫を名乗って「友達の分もなんとかならないか」などと電話がかかってきたため、男性は同じ男に追加で現金500万円を渡したということです。

後期高齢者医療の保険料の払い戻し

掛け子
受け子スーツの女
騙しネタ後期高齢者医療の払い戻し

この事件では被害者は訪れた受け子の女に「キャッシュカード」を渡してしまいました。

しかしこの女がタクシーを利用した際にスーツが似合っていないことを運転手に不審に思われたため逮捕されました。