コロナ給付金詐欺グループで逮捕された男がおこなっていた火災保険の詐欺

2022年6月25日

2021.05.02のニュース記事

本当に取り返しのつかないことをした……。男子大学生(21)の後悔の言葉が千葉地裁の法廷にむなしく響いた。問われたのは新型コロナウイルス対策で国の持続化給付金をだまし取った詐欺罪だ。大学生はその手口を「裏技」と言われたことを明かし、「お金を稼いでいる人たちはそういうこともうまくやっているんだと思った」と振り返る。「普通の若者」がなぜ犯罪に手を染めたのか。

この記事の大学生は「うまくやって稼いでいる人がいる」との考えで詐欺グループに加わり「給付金詐欺」をおこなって逮捕されました。

もらえる資格がないのに国からお金をもらうことは「国からお金を騙し取った」ことになるのでもちろん詐欺ですよね。

捕まる覚悟がある、もしくは捕まらないようにするというわけではなく「(ちょっと嘘つくだけで)もらえるならもらっとくほうが賢い」「バレないから大丈夫」のような甘い考えがあったのではないでしょうか。

こういうニュースを聞くと、最近は若い人を中心に人を騙したり詐欺まがいであっても金を稼げることが勝ち組みたいな風潮があるのかな?と感じる時があります。

この大学生は母親の忠告にもかかわらず大学を休学して怪しげな仕事に手を出し、他にも火災保険を利用した詐欺をおこなっていたとのことです。

犯罪だという自覚がなかったのか、手口が気になったのでちょっと調べてみました。

火災保険詐欺の手口

①まず詐欺業者は「火災保険の損害保険金」をネタとして利用(※そもそも保険金詐欺まがいである)

②詐欺業者が「火災保険の損害保険金を利用すれば0円で住宅の修理ができる」「火災保険の損害保険金請求のサポートをする」などと言ってお客さんに営業をかける

③詐欺業者はお客さんと「請求サポート(保険金の30~50%)」と「住宅修理(数十万)」の契約を締結

④詐欺業者が虚偽の理由で損害保険金を請求、実際には保険金は全くもらえない、もしくは事前の説明より少ない保険金しかもらえないことが多い

⑤保険金の額にかかわらず、業者は契約した「請求サポート費用」と「住宅修理費用」の支払いをお客さんに請求、お客さんは詐欺被害者となる

いわゆる「リフォーム詐欺」の一種で、詐欺業者の狙いは被害者から「請求サポート費用」と「住宅修理費用」を取ることです。

つまり、実際に保険金がもらえるかどうかは関係なく、上手いこと(嘘)を言って契約を結ばせ、被害者に契約分の費用を払わせることが一番の目的となります。(※この手口では最悪の場合、被害者も保険金詐欺にかかわることになりかねないため、騙されないよう十分に気をつけなければなりません。)

給付金詐欺の学生がどれだけこの仕事に精を出したのかは知りませんが、どうやったらこれが「うまくやって稼いでいる」ことになるのかさっぱりわかりませんでした。